[映画スキャンダル]実話がもと、弁護士の計画が全て鍵だった

5 min 223 views

実話を基にした映画[スキャンダル]、メディア業界という、経済界の中でも大きく力を持つ業界で起きた、男性と女性の話です。

ニコール・キッドマンとシャーリーズ・セロン、そしてマーゴットロビーという豪華キャストです。

スキャンダルの感想(ネタバレあり)と話の流れ、あらすじを要約しました。

感想はかなり個人が感じたものなので、「違うくね?」と思う方もいるかもですが悪しからず。笑

スキャンダルは実話に基づいている

スキャンダルは実話を元にした映画

スキャンダルは2016年に起きた、FOXニュースのキャスターであった、グレッチェン・カールソンが、当時のCEOであった、ロジャー・エイルズを訴えたという実話を元に映画です。

アメリカのニュース放送局の中でもかなりの視聴率を誇るFOXニュースであったこともあり、全米で話題になったようです。

実話を元にしてはいますが、本事件の風向きを大きく変えたメーガン・ケリーは事実とは異なる部分もあり、映画のために脚色されている部分が多いと主張しているようです。

スキャンダルの大まかなあらすじ

スキャンダルの大まかなあらすじは、グレッチェンがセクハラを訴えるが、ロジャーがそれを否定、その後同じ被害にあった女性たちが声を上げることで、ロジャーはCEOを解雇される、という流れです。

見せ場という見せ場はない感じですが、淡々と進んでいきます。

政治用語が多少出てくるので、保守派とかリベラルとかがわからないと、なんのこっちゃ?てなる気がします。

スキャンダルに出てくる用語解説

FOXとは

1986年に設立された会社で、現21世紀フォックスのことです。本社はオーストラリアにある。2019年にディズニーに買収されるが、フォックス放送(FOXニュース)はフォックスコーポレーションによって運営をされている。

保守とリベラル

【保守】
憲法改正に積極的(改憲派が多い)、集団的自衛権を行使できるようにした安全保障関連法支持、改正組織犯罪処罰法(「共謀罪」法)支持、原子力発電を維持、伝統的な家族形態が大事(選択的夫婦別姓に反対)、首相の靖国神社公式参拝に賛成

【リベラル】
憲法改正に消極的(護憲派が多い)、安全保障関連法は憲法違反として反対、「共謀罪」法に反対、原発ゼロを主張、夫婦別姓に賛成、首相の靖国神社公式参拝に反対
引用:今さら聞けない?! 「保守」「リベラル」ってなんだ?朝日学情ナビ
https://asahi.gakujo.ne.jp/common_sense/morning_paper/detail/id=2324

FOXの立ち位置は保守派です。トランプの応援団とも呼ばれており、レポーターがトランプではなくバイデン勝利を予想したことに激怒して、娘イヴァンカの夫がブチ切れていたそうです。

参考:米保守系メディアも「トランプ離れ」、FOXも大統領の発言を批判
https://forbesjapan.com/articles/detail/38118

スキャンダルの登場人物

メインキャスターの3人と仲間

メーガン・ケリー – シャーリーズ・セロン

本作の中心人物でありキーとなる女性キャスター。FOXの立ち位置を気にしながらも、女性として、家族を持つものとして苦悩する。

グレッチェン・カールソン – ニコール・キッドマン

中心人物の一人、過去にセクハラを受けたことを、やめたことをきっかけに告発する。

ケイラ・ポスピシル – マーゴット・ロビー

若手FOXキャスター。実際にはケイラは存在していないが、より問題を深掘りするための役をしている。

ケイラの仲間
ジェス・カー – ケイト・マッキノン

レズビアンのケイラと知人

メーガンの仲間
ギル・ノーマン – ロブ・ディレイニー
メーガンの仲間その1

ジュリア・クラーク – ブリジット・ランディ=パイン
仲間でありつつも、メーガンが告発を続けたら仕事がなくなることを危惧していた

リリー – リヴ・ヒューソン
最後まで味方をしていたものの一人

グレッチェンの弁護士
ニール・キャヴュート – P・J・バーン
ナンシー

有能な弁護士

FOX関係者
ロジャー・エイルズ – ジョン・リスゴー
ベス・エイルズ – コニー・ブリットン

ロジャーと奥さん、奥さん懐が深すぎる。

21世紀FOX会長たち
ルパート・マードック – マルコム・マクダウェル
ラックラン・マードック – ベン・ローソン
ジェームズ・マードック – ジョシュ・ローソン

強いおじいちゃんと子供達

勝敗を分けたのはグレッチェンの弁護士の作戦だった

勝敗はグレッチェンの弁護士が超有能だったな!と思いました。

ロジャーの性格をよくわかっていて、すべて証拠を見せるのではなく、少しずつ動き、相手のしてくることを予測して、ことを進めて行きました。

最初は、告発をした時は、グレッチェンの僻み、あることないこと言っていると、言われていました。

グレッチェンはすぐに、女性たちが声をあげてくれると思っていたのですが、予想していた通り味方は0でした。

それもそのはずで、ロジャーを敵に回してしまったら、もうキャスターとしての道もメディアで生きていくこともできないことを意味していたからです。

さらに、キャスターとして働いている人は、女性が地位と権力を持つことに対して少なからず、ロジャーは貢献をした為に、少しのセクハラ程度は許してなんぼ、という考えの人もいくばかりかいたのです。

そのために、セクハラを受けた人たちはあまり声をあげられずじまいであり、メーガンもその一人でした。メーガンは顔が売れているために、告発に参加をしても、仕事があると見ていましたが、過去に自分がされたことを黙っていた、女性としての立場を使って仕事を取った、そう思われたくなかったわけです。

黙秘は続いて行きましたが、実は水面下で被害者からの声が複数集まっていました。そしてメーガンもついに動き出します。

メーガンが動き出し、ロジャーを叩くメディアも増えて行きます。メーガンは人気キャスターの一人なので、フォロワーも多く、追い風が吹きます。

最後の一手となったのが、訴状内容はすべて録音されたテープから、でした。

弁護士はロジャーが全否定をすることをわかっており、全否定することで、嘘つきのレッテルを貼り、何もかも発言することが嘘となるように根回しをしていました。最初から、テープ音源を持っていることを言うのではなく、否定をさせて、味方が複数出てくるのを待って、メーガンが動き、女性の味方が増えてきたところで、テープがあることを伝えたのでした。

これにより、ロジャーは否定、攻撃をできなくなり、負けることになりました。

スキャンダルを見た感想

ロジャーの功績は大きかったのだろうけど、圧政によって、相手に性を強制することは許されることではないと思いました。

相手が色目を使ったと言うのも詭弁にしか聞こえず、確かに例として、体を捧げても仕事が欲しいと思う人はいたはずです。枕営業という言葉が日本でもありますが、本人が決断をしたいい枕営業と、させられた枕営業は完全に別物であり、後者は犯罪です。

自分の立場からの発言が断りづらい、断れないことをわからないほど、ばかん人間ではなく、頭脳明晰であったはずですから、確信犯ですね。

弁護士が計画を立てて、社会を使った攻め方は賢いなーって思いました。

最初からテープを出していれば、あそこまで関心を呼んでいなかったでしょう。FOXも打撃が大きくなければ、大きなガンであるロジャーを切ることはしなかったかもしれません。まず女性の味方が増えること、人気キャスターたちが声を上げることが重要だったんですね。

流石の作戦に、自分も使おう!(どこで笑)って思いました。

映画としては評価サイトには、もっと深掘りをして欲しかったとあり、確かに内面的な描写や被害者側の悲壮感は隠されており、淡々と進む、感情的にはならない映画でした。マーゴットロビー演じる、ケイラが泣くシーンもありましたが、突然泣いた、まあそりゃそうかー程度で感情移入はしづらかったです。

事件の発端、原因であるグレッチェンの動機周りとメーガンの動きを並べた感じでした。

そう考えると確かに、もっと深く掘り下げてみたい部分はあったかなと思います。悲惨な内容すぎて映画としては映さなかったのかもしれませんけどね。

総じて、加害側のロジャーの家族は納得はしないでしょうが、事件を起こしたら、こんな最近のことでも映画にしちゃうよ、っていうポーズにはなりましたし、女性問題を含めてSDGsが活発な現代らしい映画でした。

まとめ

スキャンダルの感想(ネタバレあり)とキャスト、話の流れなどについてでした。

日本でもアメリカでも、人気商売って大変ですよね。いわれもないことされたり、イメージで勝手に決めつけられたりね。

セクシャルがテーマなのでセンシティブっぽいですが、あまり気分を悪くせずにみれるエンタメだったので、女性にも勧められそう。

なんて勧めればいいのかな、、、シャーリーズセロンが美人だよ!、かな?笑

参考
映画『スキャンダル』は実話!全米を震撼させた「悪質セクハラ事件」って?
https://front-row.jp/ct/17342793 スキャンダル (2019年の映画) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%AB(2019%E5%B9%B4%E3%81%AE%E6%98%A0%E7%94%BB)
『スキャンダル』──テレビ局を揺るがしたセクハラ騒動の裏側。
https://www.vogue.co.jp/celebrity/article/2020-03-13-deep-talk-bombshell
第62回 試写室日記 「スキャンダル」。20世紀FOX映画からFOXが消えてしまう根源的な理由が、このアカデミー賞受賞の実話から理解できる!
https://eiga.com/extra/hosono/62/
シャーリーズ・セロンが語る、
映画『スキャンダル』
FOXニュースとセクハラ問題
https://www.tjapan.jp/entertainment/17349548?page=2

関連記事