[徹底解説]グランドイリュージョン1では明かされないことが多い

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イリュージョン、マジック、そして策略でサクサク進む映画グランドイリュージョン。一度だけしか見なかったら、何がどうして?となってしまうのも仕方がありません。どうして?そうなった?を徹底解説していきます。

選ばれた4人

4人の路上マジシャンの元にタロットカードが届きます。タロットカードが届く場所にはいつもグレーのフードを被った人物がうつります。これは実はローズですが、気づかれずにタロットカードを仕込むのはさすが、マジシャンの息子です。

ダニエルアトラスはマジックを使いお気に入りの女性をナンパする日々、メリットは恫喝、ジャックはスリ、ヘンリーはまともなマジックですが、そこまでお客は入っていません。腕はそれなりにありますが、4人は熟練のマジシャンというわけではありません。

届いたタロットカードの裏には場所と日時が書いていて、マジシャンが気づかぬうちに仕掛けられたカード、そして各々が「アイ」という組織の存在を知っていたために、彼らは書かれていた場所へ集結します。

アパートには見取り図と計画が記されていて、アイに入るための試験と捉え4人はその通りに動くことにします。

実はこの時点での計画がアイが立てたものなのかは明かされていません。黒幕であったローズが目立ちたいくすぶっている若者4人をやる気にさせるためにアイからの指令、といった可能性もありますし、ローズに何らかの形でアイが伝令をした可能性もあります。

4人が選ばれた理由も不明です。共通する点は

  • 目立ちたがりであること
  • 確かな腕を持つこと

です。腕があるとはいえど、熟練のマジシャンというよりかは、伸び代がある若者に挑戦を投げつけている気はしますが。

  • アイの匂わせ
  • フードを被った黒幕
  • くすぶった若者4人

1度目の公演:狙われたパリの銀行

1年後、資産家であるアーサーとレスラーをパトロンにし、マジック集団「ホースメン」として活動をし始めました。最初のショーはラスベガスにて行い、もともと腕はある4人なので、かなり盛り上がります。

そして、そこで無作為に選ばれた男性(B-13-15)がもつ口座がある銀行を襲うというマジックを見せます。無作為に選ばれたように感じますが、実はもともと目をつけられた男性であり、生活範囲でラスベガスに行きたくなるように誘導されていました。

そして、男性はチケットを購入し、席番号は元からバレていました。男性が見ている景色は頭につけたヘルメットから観客もLIVE映像で観れます。銀行の金庫の中には、大量のお金が積まれています。頭につけたヘルメットの横のボタンを押すと、ダクトが動き、目の前にあるお金はみるみるダクトに吸われ、フロアの天井から観客全員に落ちてきました。会場は大盛り上がりし、ショーはおしまいです。

実際に襲われたパリの銀行では、丸々お金が消えていました。ただのマジックではなく、窃盗であるとのことで警察、FBIが捜査に躍り出ることとなります。

  • 4人の初舞台を大きくする必要があった
  • 狙われたパリの銀行

釈放され、サディアスを頼る

早速捕まって事情聴取を受ける4人、そして現場にいたヘルメットをつけた男性。会話が成立しない一般男性に思わず「ふざけるな」と言いだすと、男性は奏者になりきりバイオリンを弾きだします。メリットに暗示をかけられていて、ふざけるなというと奏者になってしまう技を仕掛けられていました。

取り調べをしても一向に証拠が出てこないために釈放される4人を追い詰めるために、FBIはサディアスブラッドリーに頼ることにします。サディアスは昔からマジックの種明かしをして金儲けをしている黒人です。

サディアスと話すローズとアルマ。アルマがなぜここまでマジックの事件やサディアスについて詳しいのかはわかりませんが、サディアスにあなたの種明かしの代償はあるのじゃないの?と聞きます。

サディアスはライオネルシュライクのことか?と言い、侮辱をします。

2流のマジシャンだった。とローズはマジシャンとしてはまだまだ未熟なので、映画を一度見てからこのシーンを見るとだいぶ怒ってますね。表情がだいぶ曇っていて、ここにメリットがいたら確実にバレていたでしょう。

アルマはシュライクを知っており、金庫は行方不明で、死んだとはわかっていないと言います。

このシーンでは謎がたくさんでました。ちなみに、1,2通してもこの謎たちはまだ明かされていません。

「アルマには大きな秘密がいくつもある」とメリットが言っていますが、最後までアルマの大きな秘密が何だったのかはわかっていませんし、ローズは取り調べの際に、メリットに父親との問題があると言い当てられています。あざと顔に出したのか、メリットのメンタリズムが上回ったのも不明です。

  • ふざけるなに反応する警察
  • サディアスを引き込んだ
  • シュライクは本当に亡くなったのか
  • ローズ顔に怒りがですぎ

2度目の公演:資産家アーサーをはめる

ニューオーリンズの公演では、フォーホースメンの要望によって、撮影やストリーミング、SNSなどへのアップが許可されます。

ディランローズやサディアスも観客席にはいました。

目の前では1度目とは対象に大掛かりではないがマジックショーが行われます。そして、観客には自身の口座残高を封筒に入れていますが、残高が増えるマジック。

光を浴びせると観客全員の残高が増えますが、一方でアーサーの残高は減っていきます。アーサーはなぜだ!と憤慨しますが、ホースメンは僕らにはそんなことはできない、とかわします。

ですが、実はニューオーリンズに来る前の飛行機の中でのやり取りで、小さい頃に買っていたペットの名前クンクン、母方の叔父の名前クシュマンアーミテージをメンタリズムをお互いにかける遊びで聞いていました。おそらく最初から銀行の口座にアクセスするために必要な情報としてその2つ(もしくはそれ以上)が必要だったので、ここで自然と聞くわけです。

こうしてアーサーは1億ドル以上を失うことになります。

観客は大盛り上がりですが、それもそのはず、観客に共通するのは以前街を災害が襲った時に保険に入っていたが、保険屋から支払いを受けられなかったという点があったからです。なので、忘れていた人もいるでしょうが、当時は相当な怒りをアーサーに対して持っていました。

こうしてホースメンは資産家の口座から被害者の口座へお金をうつすことに成功し会場を後にします。その場にいたFBIはすぐさま捕まえることにしますが、メリットが公演中にかけたアメフト選手になる術によって、「フリーズ」と言ったディランは捕まってしまいます。

その場でFBIが追いかけないのは不自然でしたし、自分が初めから合言葉を知っていたので、自身が犠牲になることでホースメンが逃げる隙を与えるのははじめから計画の一部でした。

  • アーサーが敵に回る
  • ディランローズの怪しさが滲み出てくる

ジャックが死亡(偽造死)

携帯を逆探知することで、ホースメンの居場所を突き止めます。ジャックvsFBIはただの格闘ではなくてイリュージョンを使った格闘なので、見どころがありますね。

隠れ家にたどり着いたFBIはホースメンを追いかけます。身体能力に長けているジャックは追いかけられる役を演じ、事故にあい亡くなってしまいます。

これは全て計画の一部です。

車ごと入れ替わることで、事故にあったのはすでに亡くなっている死体で、握っていた資料をFBIに渡すのが目的でした。

さらにサディアスはディランへ電話をします。新米捜査官がこんなにも都合よく事件に絡んでくるのか?と疑いをかけます。もともとマジックに詳しかったり、アイの存在も知っていた彼女をディランは不審がります。

この辺は1,2通してもまだ謎です。いったい彼女は何だったのか…

エルコーンの隠し金庫

民間企業エルコーンは5億ドルを脱税しており、そのお金が金庫にあるのをFBIはもともと捜査していました。そしてエルコーンの極秘資料を偽造死したジャックがもっていたのでした。ホースメンの狙いが金庫であることを知り、待ち伏せし、捕まえようとするFBI。

金庫のありかへ行くと、すでに金庫はなくなっていました。急いでトラックを追いかけるFBIですが、実は隠し鏡になっており、金庫はその場にあったのでした。そこでFBI捜査官ふざけるなといい、メリットがかけた暗示が発動し、ボスがバイオリンを弾きだします。金庫へFBIがたどり着く前にボスはメリットの催眠術にかかり、トラック移送への命令を出してしまっていたのでした。

トラックを捕まえることにしたFBI一行は移送中と見せかけることで、奴らを捕まえようと作戦を立てます。トラックがとまり、トラックに近づく女性を捕まえますが、それはサディアスの助手でした。サディアスがトラックの中を調べてみろというのでFBIが調べてみるとトラックの中みは風船まみれでした…

全てはサディアスを滅ぼすためだった

ジャックを抜いた3人がファイブポインツで3度目の公演を行なっています。ここではあまり派手なイリュージョンはありません。

フィナーレの公演が終わり、ビルから飛び降りる3人、盗んだお金が観客に配られます。ですが、このお金は実は偽札です。ホースメンの顔が描かれています。本当のお金はどこにいったのか?サディアスが自身の車に戻ると、はち切れんばかりのお金が車から溢れ出してきます。一連の流れの仲間だと思われサディアスは捕まってしまいます。

牢屋にいるサディアスへディランが真実を告げます。牢屋に閉じ込めて一生を壁を見て過ごさせ、後悔させるためにはめたのだと。

ディランとアルマの秘密

アルマが新聞を取ると、昔の記事が挟まっています。なぜなのか?とサディアスが訪ねた時は明かしませんが、もうここまできたら誰でもわかりますね。

親父さんがサディアスが煽ったせいで余計なマジックをすることになり、サディアスを復讐したいと30年間ずっと思っていたことがわかります。

アルマは鍵を川に捨てて、二人だけの秘密にしよう、となり物語は結末を迎えます。

まとめ

グランドイリュージョン1だけを見てもわからないことが多々ありますが、実は2を見てもまだわからないことが多々あります。笑

それを考えながら自分なりに物語を作っていくことが、小説や映画の楽しみ方かもしれませんし、物語に至っては1つだけが真実とは限りません。余白があって、違った解釈ができるというのも芸術の楽しみ方です。

謎がちらほらあるので、分かるとスッキリしますし、なんでだろう?と思っているとより2が楽しくなるので、ぜひ数回見ることをお勧めします(๑╹ω╹๑ )

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