マンチェスター・バイ・ザ・シー見ました!
いやーリーの暴れっぷりが良かったです。相手からしてみれば、迷惑極まりないのですが、とめどない感情、パワフルな演技、共感しまくりの映画でした。
簡単なあらすじと、解説、考察を書いていきます。
完全に主観で思ったことで、調査は特にしていないので、間違っていたらすみません。笑
目次
簡単なあらすじ
アパートの便利屋として働いている男性に電話がかかってくる、実の兄が亡くなってしまったという電話。
残された息子の後見人になるように遺書には書かれているが、マンチェスターの街に戻りたくはない、過去がその男にはあった。
隠された過去と、人と和解をしようとしない男は、残された息子と和解できるのか。
主要登場人物と日本語版声優
リー・チャンドラー – ケイシー・アフレック(高橋広樹)
ケイシーアフレックは、バッドマンでおなじみのベンアフレックの弟で、オーシャンズ11シリーズでは、いつも運転役の兄弟としても出てきていました。
オーシャンズシリーズが好きでめちゃくちゃ見返していたので、「おお」と思いながら、見ていましたが、今回の役は情緒不安定な人生を悔いている男性ということで、自分が同じ経験をしたわけでもありませんでしたが、共感をしてしまった。
とにかく誰かに殴りかかりたくてイチャモンをつけている感じとか、自分はそんな勇気はありませんが、気持ちはわかるなーっと。
ランディ – ミシェル・ウィリアムズ(園崎未恵)
映画、マリリン 7日間の恋のマリリンモンロー役で一世を風靡した彼女ですが、今回も味のある配役でした。
俳優、女優さんが豪華の今作は感情移入というよりか、映像に飲み込まれそうになります。
子供を失い、当たり散らしてしまったけども、あなたのことを愛しているとリーに伝えて、素直に受け止めることができない二人を見ていて、傷の深さ、ほおっておいた傷は膿を生んでしまい癒すことは難しくなることを物語っていました。
ジョー・チャンドラー – カイル・チャンドラー(内田直哉)
ジョーはめっちゃいいパパ!そしてめちゃくちゃいい兄です。
周りの人にも好かれていて、いい兄だった。そんな兄から自分の命とも言える息子を託されているのだから、リーは誇るべきなんですけどね。そうもいきませんよね。
パトリック・チャンドラー – ルーカス・ヘッジズ(河西健吾)
思春期に父親を失ってしまい、心の傷を隠しながらいきる青年です。
誰かに気持ちを打ち明けたらいいのかもわからず、リーに唯一感情的になれるようで、お互いの距離が徐々に縮まる姿がわかります。
ラストの展開
ラストは結局、リーはマンチェスターを離れることになりますが、マンチェスターにいつでもこれるように近くに家を借りるようになります。
後見人としては、この街にいることは耐え切れないとちゃんと打ち明けて、ジョージ夫妻に頼んでいるようでした。
何もかもを解決したわけではありませんが、リー自体が前向きになった。
というのが何よりなのかと思いました。(僕の脳では)
最後、リーとパトリックが二人で坂道を登りながら、仲良く談笑をして、直した船で海へ釣りに行くシーンは、まさに昔同様でした。
解説、考察
マンチェスターバイザシーってどこ
マンチェスターバイザシーと聞いたので、てっきりイギリスにあるマンチェスターの話かとずっと思っていたのですが(バカですみません)
マンチェスターの話ではありません。笑
マサチューセッツ州にある、海が近い街のことを言い略称で「マンチェスター」というそうです。
なるほど、見始めてすぐに、ボストンから車で一時間半ほど、と聞いて「そんなバカな!」と思ったのも当たり前でした、イギリスであれば車で行けませんし。
マッドデイモンが制作に入った
今回、他DVDの予告でもマッドデイモンの感想というか一言が入りますが、制作にマッドデイモンが加わっていたようです。
映画監督としても活躍していたマッドデイモンだっただけに、どのような関わり方をしたのかはまだ調べていませんが、いろいろと指導をしたのでしょうかね〜。
マッドデイモンとケイリーアフレックはちなみにオーシャンズ11、12、13では一緒の映画に出ていましたから顔見知りでもあったでしょう。
火事になってしまい子供を失うリー夫妻
マンチェスターバイザシーでは最初はリーに何が起きたのかにもわからず、マンチェスターの人にはちょっと煙たがられています。
徐々に明かされるようになりますが、彼は火事になってしまって、子供を失っているんですね。
しかも火事の理由が、暖炉へ木を乗せてから囲いをしなかったためです。
そのまま、燃えた木が床へと落ちて家事へと発展します。その晩に自分が酔っぱらっていた不注意ということもあり、一生消えない傷を負ってしまうわけです。
リーとランディの間に何があったか
リーとランディの間に何があったのかは過去は明かされていませんが、最後の方でベビーカーを押すランディとたまたまばたりと会い、道端で話し込みます。
そこで言っていたのが、辛くてあなたを責めてしまったこと、傷はまだ癒えていないけど、あたなを愛している。
というようなことを言っています。
おそらくは、亡くなってしまった子供たちのことで、リーを相当責めたのでしょう。
そして、二人は別れるに至った。
この二人の間でどんな壮絶な言い争い(とはいえど、リーはおそらく言い返していない)をしたのかは想像ができません。
自分の罪を一生言われ続けるのって本当に精神崩壊します。自我の崩壊。
経験者しかわからないでしょうが、「お前が悪い」と言われ続けることで、自己肯定が失うのは本当のことで、リーが後見人として嫌がった理由も身にしみてわかりました。
リーが街の住民に煙たがれてる理由
リーが火事の事件を起こしてから、警察の銃を奪い死のうとしたこと、それから空白のボストンに行くまでの間で傷害事件などを何度か起こしたのだと思います。
それから人格を疑われるようになり、リーは危ないやつだとまで行けば、あとは周りが勝手に噂を付け足して色々な人物像を作り上げていきます。
パトリックの二人のガールフレンド、本命は
パトリックモテモテ!というかこの年頃の男の子、女の子ってこんな感じでパーリナイなんでしょうね。
僕は引きこもってたなー16歳の時なんて。w
どちらが本命なのだろうか?と思ったけども、どっちも本命じゃなさそう。
どちらかといえば、バンド仲間の方が、出演が多かったですが、情熱的な恋愛というよりかは、16歳の男性らしい「性の欲求」の対象という感じがしました。
感想
感想だなんて甚だしいですが、心に残るすばらしい作品でした。
特にリーの心情、暴れっぷりが共感できて、「あーわかるわかる」と始終思っていました。w
全体を通して明るいテーマではありませんが、気持ちは決して暗くならず、ハートフルな映画だと僕は思いました。
まだ見ていない方は是非!